我は海の子白浪の さわぐいそべの松原に 煙たなびくとまやこそ 我がなつかしき住家(すみか)なれ 生れてしおに浴(ゆあみ)して 波を子守の歌と聞き 千里寄せくる海の気を 吸いてわらべとなりにけり 高く鼻つくいその香に 不断(ふだん)の花のかおりあり なぎさの松に吹く風を いみじき楽(がく)と我は聞く