燈火(ともしび)ちかく 衣(きぬ)縫う母は 春の遊の樂しさ語る 居並ぶ子どもは 指を折りつつ、 日數(ひかず)かぞえて 喜び勇む。 囲炉裏(いろり)火はとろとろ、 外は吹雪。 囲炉裏のはたに繩なふ父は 過ぎしいくさの手柄を語る 居並ぶ子どもは ねむさ忘れて、 耳を傾け こぶしを握る。 囲炉裏火はとろとろ、 外は吹雪